【IELTSスピーキング】問題構成から採点基準、コツまでマルっと解説
IELTSとは、英語圏の国に留学・就労・移住を目的とする人の英語力を判断する国際的な英語運用能力試験です。
IELTSでは、ライティング・リーディング・リスニング・スピーキングの4技能全ての能力を測定します。
その中でも今回は、日本人が特に苦手とするであろうIELTSのスピーキングについてその概要から対策のポイントまで、余すことなく紹介していきたいと思います。
- 目次 -
IELTSスピーキングの概要
TOEFLテストとは異なり、IELTSのスピーキングテストは別日に受験することができます。
例えば、土曜日にライティング・リーディング・リスニング試験を受け、日曜日にスピーキングだけ受験するといったかたちです。
また、IELTSのスピーキングは、実際の試験官と面と向かってやり取りをおこなう面接形式を導入しています。
そのため、質問の繰り返しをお願いすることもできますし、試験官が時間をコントロールしてくれるので、時間制限に関してはTOEFLよりは少し緩くなっています。
IELTSのスピーキングは、パート別に別れており、合計約12分〜14分の試験になります。
試験はまず、1分間の簡単な身分証明や自己紹介から始まります。
パート1: Introduction(4分〜5分)
友達・家族のことなど、受験者自身のパーソナルな質問に答えていきます。
パート2: Speech(3分〜4分)
スピーチの話題となるトピックが書かれたタスクカードというものが渡されます。
質問事項などを聞いた上で、1分間で話す内容・構成を作り2分間で答えていきます。
パート3: Discussion(4分〜5分)
パート2の内容をもとに試験管と議論を繰り広げていきます。
パート2よりもさらに具体的な質問内容になっています。
IELTSスピーキングの採点基準
IELTSのスピーキングでは、4つの項目に分けて採点されます。
Fluency and Coherence(流暢さと一貫性)
流暢さでいえば、適度な速度と間の取り方などが重要になってきます。
一貫性とは、トピックにどれほど関連している内容を話せているかです。
Lexical Resource(語彙力)
Lexicalとは「語彙の」「語彙的な」という意味です。
しかし、とにかくハイレベルな単語を使うことが良いというわけではありません。
ここでは、語彙のレベルというよりも、トピックに関連した適切な語彙が使用されているかが注目されます。
Grammatical Range and Accuracy(文法の知識幅とその正確性)
その名の通り、文法全体の知識能力を判断します。
幅広い文法の知識をいかに正確に使用できているかに注目します。
Pronunciation(発音)
発音やアクセントが正しいかどうかを判断します。
IELTSスピーキングのコツと対策法
まず、全パートに共通している、覚えておきたいコツを紹介していきます。
話し続ける
まず1つ目のコツは、とにかく話し続けることです。
詰まった時に黙ったままではとても印象が悪くなり、減点の対象となってしまいます。
間を空ける時に使用できるワードを身につけておきましょう。
簡単に使用できるものをいくつか紹介しておきますので、ぜひ参考にしてみてください。
- “Well…”
- “Umm…”
- “Let me think…”
- “That’s a good question.”
アイコンタクト
「目を見て話す」ということは、どの国においても説得性やその話の重要性を伝えるのに大切です。
ですが、ずっとアイコンタクトをキープすることは案外難しいものです。
特に、詰まってしまった時などはどうしても目を逸らしてしまいます。
そのため、とりあえずは、「試験官が話しているとき」は必ず目を合わせましょう。
また、回答中であっても、できる限りアイコンタクトをキープするように意識しましょう。
Body Languages/Gestures
特に西洋では、身振り手振り話すことが多いのがなんとなく想像できるのではないでしょうか。
例えば、”Why?” というセリフと共に両手を頭の位置に持ってくるこれです。
このほかにも、笑顔をキープすることもBody Languageの一種です。
洋画などを見れば様々なBody Languageを見て学ぶことができるので、参考にしてみてください。
IELTSスピーキングパート別のコツ
パート1
先ほども紹介したように、パート1ではあなた自身のことを深掘りしてくるような質問が多く聞かれます。
家族、友達、あなたの国について、もしくはある特定のトピックに対して簡単な意見などを求められるものもあります。
例えば、聞かれることとしては以下の通りです。
・Tell me about your family.
・Tell me about your friend.
・Do you like music?
・Have you traveled to other places? Where are they?
・How to solve the problem?
・What is the most popular form of exercise in your country?
質問例を見てもわかるように、Yes/No クエスチョンだけでなく、What やHowなど具体的に答えなければならない質問も出てきます。
しかし、Yes/Noクエスチョンの質問でも、それだけで答えるのではなく、なぜYesなのか、Noなのか、の理由を付け加えることがポイントアップのコツです。
例えば、Do you like music?という質問にたいしてYesと答える場合、
・なぜ好きなのか
・具体的にどのジャンルの音楽が好きか、よく聴くジャンルは何か
・上記の内容に基づく具体的なエピソードはあるか
など、聞かれていることに答えるだけでなく、自分で話題を広げることができれば良いでしょう。
普段から意識しておこなえる対策としては、体験したエピソードを英語で説明できるようにすることでしょう。
先ほどの質問例のように、なぜ音楽が好きなのか?といった質問は、簡単に答えられるようで案外難しかったりします。
音楽のように日常生活の中に当たり前に溶け込んでいるものは、よくよく考えるとなぜだろう、と思うことは多いです。
“Tell me about your friend.” と聞かれたら、まず浮かぶのは一番仲の良い友達だと思います。
しかし、数いる友人の中で、なぜその人と一番仲が良いのか?と日本語でも聞かれても回答に困ったり、エピソードを引っ張り出してくるのに時間が必要だったりしますよね。
当たり前にある物事に対して改めて興味を持ち、具体的な理由を答えられるようにしましょう。
しかし、しっかりとしたエピソードを持っていれば、パート1はIELTSのパートの中で一番答えやすいかと思うので、ここで高得点を獲得できるようにしておきましょう。
パート2
パート2では、お題が書かれたタスクカードについて、1分間の話す内容・構成を作る時間が与えられます。
その間にメモをとったり、内容をまとめたりすることが可能です。
その後、2分間でスピーチをおこないます。
例えば、Describe a restaurant or a café. というお題であれば、
・それはどこか
・お店の外見はどのようなものか
・提供されているサービスや食べ物はどのようなものか
・そのお店の何が有名なのか
・なぜ好きなのか
といったことを答えていきましょう。
学術的な内容ではなく、日常的なトピックが書かれていることが多いので、普段から自身の生活について分析しておきましょう。
これはパート2に限ったことではありませんが、とにかくトピックに関連したことを話し続けることです。
注意したいのは、むやみやたらに話し続けるのでは、採点基準の「一貫性」を満たすことはできません。
restaurant/caféであれば、food/serviceなどのトピックが一番関連しているかと思いますので、それからは脱線しないように心がけましょう。
また、予定していたスピーチ内容を全て言うことができても、時間が許す限りは、2つ目のお店について話し始めたりしましょう。
時間がくれば試験官が声をかけてくれます。
とにかく話し続けることが大切です。
ここでもパート1と同じく、普段から身の回りのことについて関心を持ち、「なぜ自分はそう思うのか」と自問自答をして考え、内容・構成をつくり2分間実際に話す練習を行いましょう。
パート3
最後のパートでは、試験官とパート2で話した話題について議論をしていきます。
先ほどのトピックはrestaurant/caféでしたので、パート3ではおそらく、
“What food is popular in your country?”
“Do you like cooking?”
“What can we do to solve the problem of food shortage?”
“What do you think of the advantages and disadvantages of fast food?”
など、話題についてより詳しく、また抽象的な内容の質問が多く出題されます。
ここでは、自分の意見を具体的にかつ一貫性を意識して答えていく必要があります。
基本的には、1つの質問に対して、2つか3つの理由を答えられるようにしましょう。
ここでは、「嘘をつく」ことも1つのテクニックとして身につけておければ有利でしょう。
例えば、”Do you like cooking?” と聞かれて、料理が嫌いであってもYesの方が多く理由を言うことができるようであれば、Yesと答える方が良いでしょう。
日本語でも、会ったばかりの人と会話を弾ませるのは難しいです。
聞かれたことだけに答えるだけでは、その人を深く知ることはできないため、仲良くなれません。
試験官も人間ですので、「人間的」な要素は好印象を与える上で大切です。
ロボットのように固まって言われたことだけをするのではなく、会話をリードするように、「流れ」を自分に持ってくるように意識しましょう。
IELTSスピーキングの模範回答
IELTSのスピーキング問題は様々ですので、一概にこの問題ではこの回答と断定することができません。
しかし、インターネットで「IELTS スピーキング模範回答」などと検索をかけると、模範回答を知ることが出来ます。
いくつか、模範回答が確認できるサイトを下記に紹介します。
ただ、模範回答は、あくまで模範回答です。
模範回答からはあくまで、回答の構成の作り方や、文法・単語の使い方などを学び、回答自体は参考程度にしてください。
模範回答が見れるサイト一覧
・Speaking Test Samples (IELTS Official YouTube)
IELTSの公式YouTubeチャンネルでは、技能別のTipsや英語学習におけるアドバイスを実際のネイティブスピーカーが説明してくれています。
IELTSスピーキングサンプル動画では、パート別に分けて一連の流れを知ることができるので、試験前にはイメージトレーニングができますので視聴しておきましょう。
・レベル別コミュニケーション能力 (英検)
英検からのIELTSサンプルスピーキング動画を観ることができます。
IELTSに特別焦点をあてている訳ではありませんが、IELTSのバンドスコア別によってスピーキング回答例を聞くことができます。
このように答えればこの点数が取れる、といった明確な目標を立てるときの参考となるはずです。
・Sample Answers to Spoken Topics (IELTS-Exam.net)
IELTS-Exam.netでは、スピーキングだけでなく、全技能の具体的な問題例を見ることができます。
サンプル回答例はパート3だけ入手することができますが、トピック別の質問例は、50種類以上掲載されています。
まとめ
いかがでしたか?
今回は、IELTSスピーキングの問題構成、採点基準からかパート別のコツや、対策法を紹介してきました。
IELTSスピーキングは他の3技能とくらべると、日本人が点数を取りづらいセクションとなります。
また、IELTSスピーキングでは、これと言った対策がしづらいのが難点です。
対策法としては、IELTSスピーキングのコツと対策法でも紹介した通り普段から身の回りのことについて関心を持ち、「なぜ自分はそう思うのか」と自問自答をして考え、内容・構成をつくり実際に話す練習を行うことです。
そして、慣れてきたらIELTSスピーキングの過去問を行うことです。
しかし、問題に対して話した内容がはたして良いのか、悪いのかを判断しアドバスをくれる人がいません。
そうすると、いつまでたっても弱点や課題点を見つけられず、スコアアップが難しい状態となってしまいます。
その難点を解決しスコアアップを目指すためには、IELTS対策専門スクールに通うことも検討してみるのも良いと思います。
独学での勉強に限界を感じている、最短でスコアアップを目指したい方は???
IELTSスピーキングの問題構成、採点基準、パート別のコツや、対策法は何となく理解できたけど、独学で勉強して目標スコアが達成できるのかこのような不安を抱えていると思います。
なかには、すでに独学でIELTSスピーキングを勉強をしていて、何度公式テストを受験しても、いつまでたっても目標スコアを達成できない方もいると思います。
結論をお伝えすると、間違ったスピーキング勉強法を続けていても、目標スコアを達成することはできないでしょう。
目標スコアを達成できないということは、例えば海外の大学・大学院・専門学校への進学を目指していた場合、それが実現できないということになります。
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